当科における子宮内膜症嚢胞に対する腹腔鏡下治療法について

近年, 腹腔鏡の役割は, 腹膜鏡周辺機器の開発や術者の技術の向上により, 診断的腹腔鏡から治療的腹腔鏡へと変化してきている, 当教室での子宮内膜症嚢胞に対する腹腔鏡下治療法の成績について報告をする. 当教室では1988年より治療的な意味をもつ処置が行われるようになり, 特に子宮内膜症嚢胞に対しては, 1989年よりエタノール注入療法を, 1992年6月よりは腹腔鏡下嚢腫摘出術を行うようになった. 月経困難症のある症例には, 仙骨子宮靭帯切断術を併せて施行している. エタノール注入療法を行った48例中, 再発率は63%であったが, 嚢腫摘出術施行例18例の再発率は16%であった. また, 処置後...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 1993, Vol.9 (1), p.153-153
Hauptverfasser: 淡路正則, 斉藤英樹, 武内裕之, 桑原慶紀
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年, 腹腔鏡の役割は, 腹膜鏡周辺機器の開発や術者の技術の向上により, 診断的腹腔鏡から治療的腹腔鏡へと変化してきている, 当教室での子宮内膜症嚢胞に対する腹腔鏡下治療法の成績について報告をする. 当教室では1988年より治療的な意味をもつ処置が行われるようになり, 特に子宮内膜症嚢胞に対しては, 1989年よりエタノール注入療法を, 1992年6月よりは腹腔鏡下嚢腫摘出術を行うようになった. 月経困難症のある症例には, 仙骨子宮靭帯切断術を併せて施行している. エタノール注入療法を行った48例中, 再発率は63%であったが, 嚢腫摘出術施行例18例の再発率は16%であった. また, 処置後の妊娠率は嚢腫摘出術施行例の方が高い傾向を示した. 止血操作などが安全にできるようになった現在, 嚢腫摘出術の方がエタノール注入療法に比べて治療の根治性が高いものと思われた.
ISSN:1884-9938