腹腔鏡下付属器切除術におけるエンドパウチの使用経験

現在, 産婦人科領域においても腹腔鏡下の手術は次第に普及しつつあるが, 特に卵巣嚢腫の症例で問題となるのは内容液の吸引の際の腹腔内への漏出であろう. 嚢腫が良性であれば内容液の腹腔内への漏出は特に患者の予後に影響を及ぼすことは無いものと考えられるが, 万が一悪性病変が潜んでいた場合を考慮すると内容液の腹腔内への漏出は極力避ける方が望ましい. 我々は摘出標本を腹腔内において収納する袋であるエチコン製のエンドパウチを用いることにより, 嚢腫内容液の腹腔内への漏出を回避することができたので, その使用経験を報告する. 症例1は妊娠, 分娩歴のない60歳の主婦. 閉経は55歳. 既往歴, 家族歴に特記...

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Hauptverfasser: 遠藤勝英, 浜谷敏生, 高橋守, 柳田隆
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:現在, 産婦人科領域においても腹腔鏡下の手術は次第に普及しつつあるが, 特に卵巣嚢腫の症例で問題となるのは内容液の吸引の際の腹腔内への漏出であろう. 嚢腫が良性であれば内容液の腹腔内への漏出は特に患者の予後に影響を及ぼすことは無いものと考えられるが, 万が一悪性病変が潜んでいた場合を考慮すると内容液の腹腔内への漏出は極力避ける方が望ましい. 我々は摘出標本を腹腔内において収納する袋であるエチコン製のエンドパウチを用いることにより, 嚢腫内容液の腹腔内への漏出を回避することができたので, その使用経験を報告する. 症例1は妊娠, 分娩歴のない60歳の主婦. 閉経は55歳. 既往歴, 家族歴に特記事項なし. ガン検診目的にて平成4年9月9日当科受診, 左付属器に超鶏卵大の腫瘤を触れ, 老人性膣炎を認めた.
ISSN:1884-9938