術後早期に行うsecond look laparoscopy

骨盤内手術後の癒着は, その後の妊孕性に重要な影響をおよぼす. われわれは, 術後癒着防止法として, ナイロン糸を使用した漿膜内反縫合法, 32%デキストラン70の腹腔内投与, 最近は, 腹膜創面にフィブリン膜貼付等により, 術後癒着防止をはかり, また術後1週間目頃にsecond look laparoscopy(以下, SLLと略す)を実施し, 術後癒着状況の観察と, その剥離を鈍的に行っている. '86年8月~'89年3月までに, 子宮筋腫核出例23例と, 卵管開口術例5例の計28例に, SLLを施行した. 28例中, 21例(75%)に術後創面の癒着が認められ, こ...

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Veröffentlicht in:日本産科婦人科内視鏡学会雑誌 1989, Vol.5 (1), p.96-96
Hauptverfasser: 児島孝久, 塩田恭子, 高橋敬一, 島由美子, 宇野かおる, 曽栄輝, 木村宗昭, 堀口雅子, 佐藤孝道
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:骨盤内手術後の癒着は, その後の妊孕性に重要な影響をおよぼす. われわれは, 術後癒着防止法として, ナイロン糸を使用した漿膜内反縫合法, 32%デキストラン70の腹腔内投与, 最近は, 腹膜創面にフィブリン膜貼付等により, 術後癒着防止をはかり, また術後1週間目頃にsecond look laparoscopy(以下, SLLと略す)を実施し, 術後癒着状況の観察と, その剥離を鈍的に行っている. '86年8月~'89年3月までに, 子宮筋腫核出例23例と, 卵管開口術例5例の計28例に, SLLを施行した. 28例中, 21例(75%)に術後創面の癒着が認められ, このうち3例を除き, すべての症例で容易に癒着剥離ができた. 癒着剥離不能例はいずれも術後10日以上経過したSLL症例であった. 一方, フィブリン膜を使用すると, 創面の癒着形成が少なくなる傾向にあった. 以上, 妊孕能保存手術後早期に行うSLLの有用性について述べる.
ISSN:1884-9938