パニック障害の心拍変動‐very low frequency成分に関して

心電図R-R間隔変動のスペクトル解析のなかでも0.0033~0.04Hzの周波数帯にピークをもつvery low frequency(VLF)成分について, パニック障害(PD)群と正常群で比較検討した. 5分間の安静後, 臥位と立位各5分間のR-R間隔測定から最大エントロピー法によるスペクトル解析を行い, 0.0033~0.04Hzのパワー値をVLFとし, 臥位, 立位それぞれのVLF値を比較した. VLFと抗不安薬服用量には相関がみられず, PD群では正常群に比べ臥位VLFが有意に低かった. 心電図R-R間隔変動のスペクトル解析は, 自律神経機能を評価する非侵襲的かつ簡便な検査法として知ら...

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Veröffentlicht in:自律神経 2003-08, Vol.40 (4), p.419-423
Hauptverfasser: 木村淑恵a, 武丼茂樹b, 小野由里子c, 野村総一郎a
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:心電図R-R間隔変動のスペクトル解析のなかでも0.0033~0.04Hzの周波数帯にピークをもつvery low frequency(VLF)成分について, パニック障害(PD)群と正常群で比較検討した. 5分間の安静後, 臥位と立位各5分間のR-R間隔測定から最大エントロピー法によるスペクトル解析を行い, 0.0033~0.04Hzのパワー値をVLFとし, 臥位, 立位それぞれのVLF値を比較した. VLFと抗不安薬服用量には相関がみられず, PD群では正常群に比べ臥位VLFが有意に低かった. 心電図R-R間隔変動のスペクトル解析は, 自律神経機能を評価する非侵襲的かつ簡便な検査法として知られている. なかでも0.15~0.40Hzの周波数帯にピークをもつhigh frequency(HF)成分は, 心臓迷走神経を介して純粋に副交感神経機能を反映する指標と考えられている.
ISSN:0288-9250