Q 歯性感染症に対する抗菌化学療法の現状とは?

「A」 感染症に対する抗菌化学療法では, 原因菌に対して感受性がある抗菌薬を選択することが基本となるが, 臨床現場では起因菌を想定した経験的治療(empiric therapy)を行う場合が多い. そのため, 薬剤選択と並行して細菌検査を実施し, 分離菌に対する抗菌薬の感受性を確認することが重要となる. そして判定結果によっては, 他剤への切り替えを検討する. また, 抗菌薬の適正使用という観点から, 薬物動態学(Pharmacokinetics : PK)と薬力学(Pharmacodynamics : PD)の両方の理論(PK-PD理論)に基づく投与量や投与間隔についても考慮が必要となる....

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Veröffentlicht in:歯科薬物療法 2015-12, Vol.34 (3), p.142-146
Hauptverfasser: 医薬関連情報委員会, 岩尾一生, 斎藤義夫, 上中清隆, 竹野敏彦, 田中秀弥, 千葉智子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「A」 感染症に対する抗菌化学療法では, 原因菌に対して感受性がある抗菌薬を選択することが基本となるが, 臨床現場では起因菌を想定した経験的治療(empiric therapy)を行う場合が多い. そのため, 薬剤選択と並行して細菌検査を実施し, 分離菌に対する抗菌薬の感受性を確認することが重要となる. そして判定結果によっては, 他剤への切り替えを検討する. また, 抗菌薬の適正使用という観点から, 薬物動態学(Pharmacokinetics : PK)と薬力学(Pharmacodynamics : PD)の両方の理論(PK-PD理論)に基づく投与量や投与間隔についても考慮が必要となる. 歯性感染症はその多くがう蝕や歯周炎が原因で発症する感染症であり, 好気性グラム陽性球菌である口腔レンサ球菌(Streptococcus anginosus groupなど)や嫌気性菌(Prevotella属やPeptostreptococcus属など)の口腔内常在菌が原因菌となる.
ISSN:0288-1012