歯性感染症主要起炎菌に対するsitafloxacinの殺菌力に関する検討

「緒言」 歯性感染症に対して各種抗菌薬による治療が行われ一定の効果があげられている. なかでも近年開発されたニューキノロン系抗菌薬はグラム陽性球菌に強い抗菌活性を有することから歯科・口腔外科領域においても応用されている1,2). しかしその一方で, 泌尿器感染症由来の腸内細菌を代表するグラム陰性菌や上下気道感染症由来のStaphylococcus aureus, Streptococcus pneumoniaeなどのグラム陽性球菌におけるニューキノロン系抗菌薬耐性化が問題となっている3-6). 現時点では, 歯性感染症由来の起炎菌において, これらニューキノロン薬に対する耐性化については大きな...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:歯科薬物療法 2013/12/01, Vol.32(3), pp.136-143
Hauptverfasser: 小林, 寅喆, 渡辺, 大介, 水沢, 伸仁, 窪田, 弘幸, 鈴木, 崇嗣, 傳田, 祐也, 金子, 明寛
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」 歯性感染症に対して各種抗菌薬による治療が行われ一定の効果があげられている. なかでも近年開発されたニューキノロン系抗菌薬はグラム陽性球菌に強い抗菌活性を有することから歯科・口腔外科領域においても応用されている1,2). しかしその一方で, 泌尿器感染症由来の腸内細菌を代表するグラム陰性菌や上下気道感染症由来のStaphylococcus aureus, Streptococcus pneumoniaeなどのグラム陽性球菌におけるニューキノロン系抗菌薬耐性化が問題となっている3-6). 現時点では, 歯性感染症由来の起炎菌において, これらニューキノロン薬に対する耐性化については大きな問題とはされていないものの, 一部の起炎菌で耐性菌が報告されている7). これらの耐性菌は抗菌薬の使用による選択圧によって生じることが知られ8), 適正な抗菌薬を用い, 短期間で治療を行うことが耐性菌抑制に重要である.
ISSN:0288-1012
1884-4928
DOI:10.11263/jsotp.13.06