P-1. ユージノール濃度を低減させた新規根管充填用シーラーの物性について
【はじめに】第30回の本学会において, 液剤中のユージノール濃度を低減させた酸化亜鉛ユージノール練和物は, 液剤中のオレイン酸量を変化させることで硬化時間や硬化度に差異が生じることなどを報告した. 今回は, 新たな根管充填用シーラー開発のため, オレイン酸ユージノールおよび酸化亜鉛を主剤とした練和物の物性, 練和物からのユージノールの遊離について検討を行った. 【材料および方法】1. 新規根管充填用シーラーの組成粉剤(1g中):酸化亜鉛(和光純薬)400mg, ロジン(和光純薬)400mg, その他200mg 液剤(1ml中):オレイン酸(和光純薬)0.75ml, ユージノール(Aldrich...
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Veröffentlicht in: | 歯科薬物療法 2011, Vol.30 (3), p.149-149 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【はじめに】第30回の本学会において, 液剤中のユージノール濃度を低減させた酸化亜鉛ユージノール練和物は, 液剤中のオレイン酸量を変化させることで硬化時間や硬化度に差異が生じることなどを報告した. 今回は, 新たな根管充填用シーラー開発のため, オレイン酸ユージノールおよび酸化亜鉛を主剤とした練和物の物性, 練和物からのユージノールの遊離について検討を行った. 【材料および方法】1. 新規根管充填用シーラーの組成粉剤(1g中):酸化亜鉛(和光純薬)400mg, ロジン(和光純薬)400mg, その他200mg 液剤(1ml中):オレイン酸(和光純薬)0.75ml, ユージノール(Aldrich, USA)0.15ml, その他0.1ml 粉液比を2.0として30秒間練和した. 対照にはキャナルス(昭和薬品化工)を使用した. 2. 硬化時間練和直後のセメントをカップに填塞し, 経時的に重量1/4ポンドのギルモア針を静置させ, 圧痕が生じなくなるまでの時間を硬化時間とした. 3. X線透過性試験各シーラーを高さ1mmの金属リングに填塞し, 37℃, 100%湿度で24時間静置した. デンタルX線フィルム(Ultra Speed DF58, Kodak)上にリングおよびアルミニウム階段を置き, 歯科用X線発生装置(REXD-60S, ヨシダ)を用いて焦点-被写体間距離30cm, 60kV, 10mA, 0.6秒照射の条件で撮影, 現像および定着後に, デンシトグラフ(アトー)で解析した. 4. 崩壊度試験各シーラーをチューブに填塞後, 37℃, 100%湿度で24時間静置した. シーラー重量を計測後, 重量既知のビーカー内に蒸留水を50ml加え試料を懸垂, 24時間37℃で保管した. 試料を取り出し, ビーカー内の水を蒸発させ, シーラー崩壊残渣から崩壊率(%)を算出した. 5. 色素浸透試験内径5mm, 長さ30mmのガラス管に練和直後の各シーラーを填塞, 直ちに1%メチレンブルー水溶液中に浸漬した. 浸漬後24時間でガラス辺縁への色素浸透距離をノギスで測定した. 6. シーラーからのユージノール遊離実験3H-ユージノールは1.0mCi/mlで使用した. 各シーラーを円筒形容器に填塞し, 50mlの生理食塩液に浸漬した. 外液0.1mlを経時的に採取し, 液体シンチレーションカウンタ(LSC-6100, ALOKA)で放射能量を測定した. 【結果および考察】1. 硬化時間はキャナルスよりも早く, X線透過度は低値を示した. 2. 崩壊度はキャナルスとほぼ同程度を示したが, 辺縁封鎖性は良好であった. 3. 新規根管充填用シーラーからのユージノール遊離は, 填塞後5分で最大値を示した. |
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ISSN: | 0288-1012 |