口腔カンジダ症に対するイトラコナゾール内用液の治療効果
「緒言」口腔粘膜の疼痛を主訴とする疾患は, 全身性疾患の一分症として発症するものもあるが, 舌痛症のように明らかな原因が特定できず対応に難渋することも少なくない. 近年, 舌痛症の中にはカンジダ性舌炎がその原因の1つと考えられ, 抗真菌薬の投与によって疼痛などの症状が改善したと報告されている1,2). また, Candidaは義歯性口内炎や口角炎3,4), 正中菱形舌炎5), 口腔乾燥症, 扁平苔癬, 白板症6), さらには癌化7)にも関連していると報告され, これら疾患の診断と治療の意義は極めて大きいと考えられる. 原因となるCandidaは主に9種類とされ, この中で口腔カンジダ症の起炎真...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 歯科薬物療法 2009/04/01, Vol.28(1), pp.11-16 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「緒言」口腔粘膜の疼痛を主訴とする疾患は, 全身性疾患の一分症として発症するものもあるが, 舌痛症のように明らかな原因が特定できず対応に難渋することも少なくない. 近年, 舌痛症の中にはカンジダ性舌炎がその原因の1つと考えられ, 抗真菌薬の投与によって疼痛などの症状が改善したと報告されている1,2). また, Candidaは義歯性口内炎や口角炎3,4), 正中菱形舌炎5), 口腔乾燥症, 扁平苔癬, 白板症6), さらには癌化7)にも関連していると報告され, これら疾患の診断と治療の意義は極めて大きいと考えられる. 原因となるCandidaは主に9種類とされ, この中で口腔カンジダ症の起炎真菌として検出されるものはCandida albicans(以下C.albicans)が最も多く, 強い病原性が発症に関連しているとされている8). 口腔カンジダ症の発症要因は, 局所的あるいは全身的な生体防御能の強さ, 曝露される生体部位, 曝露菌量によって決まるとされている9). |
---|---|
ISSN: | 0288-1012 1884-4928 |
DOI: | 10.11263/jsotp.28.11 |