免疫抑制療法下にニューモシスチス肺炎の合併が疑われたアスペルギルス気管気管支炎

要旨: 症例は80歳男性. 関節リウマチに対してメトトレキサート(methotrexate: MTX)およびバリシチニブ(baricitinib)で加療中に, 発熱および体動困難のため入院となった. 気管支鏡検査にて気管支壁の壊死を認め, 生検からアスペルギルス気管気管支炎と診断した. また胸部CTでびまん性すりガラス陰影を認め, 気管支肺胞洗浄液のPneumocystis jirovecii PCR法が陽性であることから, ニューモシスチス肺炎の合併も疑われた. 両者に対する治療で症状は改善した. 免疫抑制状態ではあらゆる日和見感染症の併発を念頭に置き, 気管支鏡検査を含めた積極的な精査が必...

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Veröffentlicht in:日本呼吸器学会誌 2022-09, Vol.11 (5), p.286-291
Hauptverfasser: 中積広貴, 渡辺知志, 古林崇史, 木村英晴, 笠原寿郎, 矢野聖二
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨: 症例は80歳男性. 関節リウマチに対してメトトレキサート(methotrexate: MTX)およびバリシチニブ(baricitinib)で加療中に, 発熱および体動困難のため入院となった. 気管支鏡検査にて気管支壁の壊死を認め, 生検からアスペルギルス気管気管支炎と診断した. また胸部CTでびまん性すりガラス陰影を認め, 気管支肺胞洗浄液のPneumocystis jirovecii PCR法が陽性であることから, ニューモシスチス肺炎の合併も疑われた. 両者に対する治療で症状は改善した. 免疫抑制状態ではあらゆる日和見感染症の併発を念頭に置き, 気管支鏡検査を含めた積極的な精査が必要である.
ISSN:2186-5876