脳神経の経時的画像所見を追跡できた完全型Heerfordt症候群の1例

「要旨」: 症例は50歳, 女性. 発熱のため受診し胸部CTで縦隔・両側肺門リンパ節腫脹を認めた. 耳下腺腫脹, ぶどう膜炎, 気管支肺胞洗浄液でCD4/CD8比上昇, 経気管支肺生検で非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認めた. その後, 左末梢性顔面神経麻痺, 嚥下障害を発症, 完全型Heerfordt症候群と診断した. 頭部造影MRIの左顔面神経, 舌咽神経の増強効果はステロイド治療で減弱した. 神経サルコイドーシスの脳神経症状は顔面神経麻痺が最多だが, 画像変化を追跡した報告はきわめて少ない. 神経生検が困難な本病態において重要な知見である....

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Veröffentlicht in:日本呼吸器学会誌 2021-03, Vol.10 (2), p.173-177
Hauptverfasser: 牧口友紀a, 小林誠一b, 豊嶋昌弥c, 小野祥直b, 小野学b, 矢内勝b
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」: 症例は50歳, 女性. 発熱のため受診し胸部CTで縦隔・両側肺門リンパ節腫脹を認めた. 耳下腺腫脹, ぶどう膜炎, 気管支肺胞洗浄液でCD4/CD8比上昇, 経気管支肺生検で非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認めた. その後, 左末梢性顔面神経麻痺, 嚥下障害を発症, 完全型Heerfordt症候群と診断した. 頭部造影MRIの左顔面神経, 舌咽神経の増強効果はステロイド治療で減弱した. 神経サルコイドーシスの脳神経症状は顔面神経麻痺が最多だが, 画像変化を追跡した報告はきわめて少ない. 神経生検が困難な本病態において重要な知見である.
ISSN:2186-5876