ペルー出身の後天性免疫不全症候群患者に発症した播種性ヒストプラズマ症の1例

「要旨」: 症例は50代ペルー国籍の男性. 持続する発熱, HIV抗体陽性と両側びまん性粒状影の精査目的で当科紹介入院となった. 粟粒結核を疑ったが, 各種培養検査で抗酸菌は認められなかった. 気管支鏡検査で酵母様真菌を認め, 出身国からヒストプラズマ症を疑い尿中抗原検査を行った結果, 陽性と判明し, AIDSに伴う播種性ヒストプラズマ症と確定診断した. リポソーマルアムホテリシンB(liposomal amphotericin B:L-AMB)による導入療法, イトラコナゾール(itraconazole:ITCZ)内服維持療法が奏効し退院した. ヒストプラズマ症は国外流行地域では主要な感染症...

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Veröffentlicht in:日本呼吸器学会誌 2021-01, Vol.10 (1), p.41-44
Hauptverfasser: 山田耕太郎, 加藤慎平, 綿貫雅之, 明石拓郎, 杉山未紗, 横村光司
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」: 症例は50代ペルー国籍の男性. 持続する発熱, HIV抗体陽性と両側びまん性粒状影の精査目的で当科紹介入院となった. 粟粒結核を疑ったが, 各種培養検査で抗酸菌は認められなかった. 気管支鏡検査で酵母様真菌を認め, 出身国からヒストプラズマ症を疑い尿中抗原検査を行った結果, 陽性と判明し, AIDSに伴う播種性ヒストプラズマ症と確定診断した. リポソーマルアムホテリシンB(liposomal amphotericin B:L-AMB)による導入療法, イトラコナゾール(itraconazole:ITCZ)内服維持療法が奏効し退院した. ヒストプラズマ症は国外流行地域では主要な感染症であり, わが国でも輸入真菌症として発症する例があるため注意喚起したい.
ISSN:2186-5876