肺腺癌による乳び腹水に対しリンパ管造影が有効であった1例

「要旨」: 症例は64歳, 男性. 呼吸困難を主訴に受診し肺腺癌臨床病期IVと診断された. 化学療法施行中に腹水貯留した. 腹水穿刺し, 癌性腹膜炎, 乳び腹水と診断した. 乳び腹水を併発後は腹部膨満感のため毎週の腹水穿刺が必要となった. 腹水コントロール目的にヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル注射液(リピオドール(R))によるリンパ管造影を施行し, 漏出部位の特定に至った. リンパ管造影後は, 腹水穿刺の頻度は約2ヶ月に1回となった. リンパ管造影が病態の把握と改善に有用であった....

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Veröffentlicht in:日本呼吸器学会誌 2017-07, Vol.6 (4), p.274-277
Hauptverfasser: 安井裕智a, 牧野靖a, 三上智a, 清水賢司a, 八田貴広a, 小沢直也b
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」: 症例は64歳, 男性. 呼吸困難を主訴に受診し肺腺癌臨床病期IVと診断された. 化学療法施行中に腹水貯留した. 腹水穿刺し, 癌性腹膜炎, 乳び腹水と診断した. 乳び腹水を併発後は腹部膨満感のため毎週の腹水穿刺が必要となった. 腹水コントロール目的にヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル注射液(リピオドール(R))によるリンパ管造影を施行し, 漏出部位の特定に至った. リンパ管造影後は, 腹水穿刺の頻度は約2ヶ月に1回となった. リンパ管造影が病態の把握と改善に有用であった.
ISSN:2186-5876