術前CTガイド下マーキングを契機に空気塞栓症を発症した3症例
要旨:術前CTガイド下マーキング後に空気塞栓症を発症した3例を経験した. 症例1:54歳, 男性. すりガラス影のマーキング後に左半身の脱力と構音障害が出現し, CTで上行大動脈内に空気像を認めた. 症例2:64歳, 女性. 結節影近傍にマーカー刺入中に突然深吸気を行った. 左上肢の脱力が出現し, CTで下行大動脈内に空気像を認めた. 症例3:77歳, 男性. 結節影近傍にマーカー刺入中に咳嗽が出現した. 両手指のしびれが出現し, CTで上行大動脈から大動脈弓部に空気像を認めた. 本処置後は空気塞栓症の合併を常に考慮すべきである. 「緒言」近年, 胸部CTの普及と検出能力の向上により肺小病変の...
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Veröffentlicht in: | 日本呼吸器学会誌 2016-07, Vol.5 (4), p.226-229 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 要旨:術前CTガイド下マーキング後に空気塞栓症を発症した3例を経験した. 症例1:54歳, 男性. すりガラス影のマーキング後に左半身の脱力と構音障害が出現し, CTで上行大動脈内に空気像を認めた. 症例2:64歳, 女性. 結節影近傍にマーカー刺入中に突然深吸気を行った. 左上肢の脱力が出現し, CTで下行大動脈内に空気像を認めた. 症例3:77歳, 男性. 結節影近傍にマーカー刺入中に咳嗽が出現した. 両手指のしびれが出現し, CTで上行大動脈から大動脈弓部に空気像を認めた. 本処置後は空気塞栓症の合併を常に考慮すべきである. 「緒言」近年, 胸部CTの普及と検出能力の向上により肺小病変の発見が増加している. その組織学的診断には外科的生検が必要な場合が多いが, 病変と胸膜が離れている場合やすりガラス影の場合は, 術中に病変の位置を確認することが難しい. |
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ISSN: | 2186-5876 |