α1-アンチトリプシン欠乏症診療の手引き2016

要旨:α1-アンチトリプシン欠乏症は, 血中の主要なプロテアーゼインヒビターであるα1-アンチトリプシン(AAT)の欠乏により, 若年性に肺気腫を生じ, COPDを発症する疾患である. 我が国では欧米よりもさらに希少な疾患であるが, 難病法に基づいて2015年7月1日施行の指定難病の一つ(疾病番号231番)であり, 呼吸器診療においては, 肺気腫やCOPDの鑑別疾患の一つとして本症を想起する必要がある. 欧米では, 本症に対する特異的な治療法として, AAT補充療法が行われており, 我が国でも承認されることが期待される. 「緒言」本手引きは, 厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患政策研究事業)...

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Veröffentlicht in:日本呼吸器学会誌 2016-07, Vol.5 (4), p.159-165
Hauptverfasser: 平井豊博a, 瀬山邦明b, 巽浩一郎c, 厚生労働省難治性疾患政策研究事業呼吸不全に関する調査研究班
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨:α1-アンチトリプシン欠乏症は, 血中の主要なプロテアーゼインヒビターであるα1-アンチトリプシン(AAT)の欠乏により, 若年性に肺気腫を生じ, COPDを発症する疾患である. 我が国では欧米よりもさらに希少な疾患であるが, 難病法に基づいて2015年7月1日施行の指定難病の一つ(疾病番号231番)であり, 呼吸器診療においては, 肺気腫やCOPDの鑑別疾患の一つとして本症を想起する必要がある. 欧米では, 本症に対する特異的な治療法として, AAT補充療法が行われており, 我が国でも承認されることが期待される. 「緒言」本手引きは, 厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患政策研究事業)「呼吸不全に関する調査研究」事業の一環として, 我が国においてα1-アンチトリプシン欠乏症(α1-antitrypsin deficiency:AATD)の診療に関わる可能性のある呼吸器内科医を対象に作成した.
ISSN:2186-5876