IgG4関連疾患と多中心性Castleman病の鑑別を要しステロイドが奏効した胸膜・リンパ節炎の1例
「要旨」:症例は69歳, 男性, 主訴は右胸痛. 近医で右胸水, 縦隔・肺門リンパ節腫大を指摘され, 横浜市立大学附属市民総合医療センター呼吸器病センターに紹介受診となった. 血清IgG4, インターロイキン(interleukin:IL)-6ともに上昇を認め, IgG4関連疾患(IgG4-related disease:IgG4-RD)と多中心性Castleman病(multicentric Castleman's disease:MCD)が疑われた. 胸水中IgG4陽性形質細胞と好酸球の増加に加え, 右胸膜・縦隔リンパ節へのIgG4陽性形質細胞浸潤を認め, さらに, 明らかな貧血...
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Veröffentlicht in: | 日本呼吸器学会誌 2013-09, Vol.2 (5), p.544-549 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要旨」:症例は69歳, 男性, 主訴は右胸痛. 近医で右胸水, 縦隔・肺門リンパ節腫大を指摘され, 横浜市立大学附属市民総合医療センター呼吸器病センターに紹介受診となった. 血清IgG4, インターロイキン(interleukin:IL)-6ともに上昇を認め, IgG4関連疾患(IgG4-related disease:IgG4-RD)と多中心性Castleman病(multicentric Castleman's disease:MCD)が疑われた. 胸水中IgG4陽性形質細胞と好酸球の増加に加え, 右胸膜・縦隔リンパ節へのIgG4陽性形質細胞浸潤を認め, さらに, 明らかな貧血・血小板増多・低アルブミン血症は認めなかったため, 本病態はIgG4-RDに近いものと考えられた. 一般的に, 両疾患の組織所見は類似するため, 臨床所見を考慮する必要があり, また, MCDの可能性を常に念頭に置き, 慎重に経過観察する必要がある. |
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ISSN: | 2186-5876 |