関節リウマチにサルコイドーシスを合併した1例
要旨:症例は46歳, 女性. 主訴は多発関節痛と労作時呼吸困難で, 前医で関節リウマチと間質性肺炎が疑われ, 自治医科大学呼吸器内科紹介となった. 胸腔鏡下肺生検と皮膚生検にて類上皮細胞肉芽腫を認め, サルコイドーシス(サ症)と診断した. 関節痛はサ症の関節病変と考えられたが, 4年後に関節のびらんや環軸関節亜脱臼を認め, 関節リウマチと診断された. 肺組織の病理標本を再検討したところ, 肉芽腫とともに濾胞性細気管支炎を認めたことから, 当初から関節リウマチに伴う肺病変が発症していたと考えられた. 関節病変および間質性肺炎を認めるサ症では, 関節リウマチの合併を考慮する必要があるものと思われた...
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Veröffentlicht in: | 日本呼吸器学会誌 2013-03, Vol.2 (2), p.128-133 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 要旨:症例は46歳, 女性. 主訴は多発関節痛と労作時呼吸困難で, 前医で関節リウマチと間質性肺炎が疑われ, 自治医科大学呼吸器内科紹介となった. 胸腔鏡下肺生検と皮膚生検にて類上皮細胞肉芽腫を認め, サルコイドーシス(サ症)と診断した. 関節痛はサ症の関節病変と考えられたが, 4年後に関節のびらんや環軸関節亜脱臼を認め, 関節リウマチと診断された. 肺組織の病理標本を再検討したところ, 肉芽腫とともに濾胞性細気管支炎を認めたことから, 当初から関節リウマチに伴う肺病変が発症していたと考えられた. 関節病変および間質性肺炎を認めるサ症では, 関節リウマチの合併を考慮する必要があるものと思われた. 「緒言」 サルコイドーシス(サ症)は, 非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を形成する原因不明の全身性疾患である, サ症の関節病変は大関節に認められることが多く, 急性型のLofgren症候群と慢性型に分類され1,2), 慢性型で関節の変形や破壊を認めた場合には, 関節リウマチなどの他疾患との鑑別や合併の可能性について考慮する必要がある3). |
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ISSN: | 2186-5876 |