気管支喘息を合併した高IgM症候群の1例
要旨:高IgM症候群は, 血清中のIgMが高値または正常値を示す一方でIgGやIgAは低下し易感染状態となる原発性免疫不全症であり, 遺伝子異常によって起こる比較的まれな疾患である. 我々は, 幼少時より細菌感染症を繰り返す29歳女性の高IgM症候群の1例を経験した. 血液検査でIgGが640 mg/dl(正常値: 825~1,852 mg/dl), IgA 47 mg/dl(正常値: 91~385 mg/dl), IgM 420 mg/dl(正常値: 11~185 mg/dl)であり, かつ血液中のB細胞数が正常であったことから, 高IgM症候群と診断した. また患者は15歳時に気管支喘息と...
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Veröffentlicht in: | 日本呼吸器学会誌 2013-03, Vol.2 (2), p.119-122 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 要旨:高IgM症候群は, 血清中のIgMが高値または正常値を示す一方でIgGやIgAは低下し易感染状態となる原発性免疫不全症であり, 遺伝子異常によって起こる比較的まれな疾患である. 我々は, 幼少時より細菌感染症を繰り返す29歳女性の高IgM症候群の1例を経験した. 血液検査でIgGが640 mg/dl(正常値: 825~1,852 mg/dl), IgA 47 mg/dl(正常値: 91~385 mg/dl), IgM 420 mg/dl(正常値: 11~185 mg/dl)であり, かつ血液中のB細胞数が正常であったことから, 高IgM症候群と診断した. また患者は15歳時に気管支喘息と診断され, 以後喘息発作を繰り返していた. 高IgM症候群について, および低IgA血症と気管支喘息との関連について文献的考察を加え報告する. 「緒言」 高IgM症候群は, 免疫グロブリン遺伝子のクラススイッチの異常によってB細胞のIgG, IgA産生能が低下し免疫不全をきたす原発性の疾患である. |
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ISSN: | 2186-5876 |