感染性肺嚢胞を呈しメロペネムが有効であったMycobacterium fortuitum症の1例

「要旨」:感染性肺嚢胞を呈しメロペネム(meropenem:MEPM)が有効であったMycobacterium fortuitum症の1例を報告した. 68歳の男性で, 咳, 痰, 発熱を訴え, 右上葉に, 肺嚢胞内の液体貯留とその周囲の浸潤影を認めた. 喀痰抗酸菌塗抹は陽性(ガフキー3号)で, 培養にてM.fortuitumと同定された. MEPMの投与により自覚症状, 胸部画像所見は改善し, 排菌も止まった. M.fortuitum症に, カルバペネム系薬が有効という病態を示した症例であった. 「緒言」 非結核性抗酸菌症の中で, Mycobacterium avium-intracellu...

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Veröffentlicht in:日本呼吸器学会誌 2012-07, Vol.1 (5), p.404-407
Hauptverfasser: 沖本二郎, 林敏清, 岸本道博, 川中紀之, 栗原武幸, 宮下修行
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」:感染性肺嚢胞を呈しメロペネム(meropenem:MEPM)が有効であったMycobacterium fortuitum症の1例を報告した. 68歳の男性で, 咳, 痰, 発熱を訴え, 右上葉に, 肺嚢胞内の液体貯留とその周囲の浸潤影を認めた. 喀痰抗酸菌塗抹は陽性(ガフキー3号)で, 培養にてM.fortuitumと同定された. MEPMの投与により自覚症状, 胸部画像所見は改善し, 排菌も止まった. M.fortuitum症に, カルバペネム系薬が有効という病態を示した症例であった. 「緒言」 非結核性抗酸菌症の中で, Mycobacterium avium-intracellurare complex症やMycobacterium kansasii症の報告は多いが, 他の菌種の報告はまれである. 我々は, 感染性肺嚢胞を呈しメロペネム(meropenem:MEPM)が有効であったMycobacterium fortuitum症の1例を経験したので報告する.
ISSN:2186-5876