麻酔科医の人員不足を数値化する試み─いかに説得力のある数値を示すことができるか

近年麻酔科医不足と言われているが,麻酔科医の適正配置を数値化する決定的な手段は確立されていないため人員不足の客観的な評価がしにくい.当施設では手術室運用を維持するために常勤上級医の休みを制限せざるを得ない状態が問題となっているため,その勤務に絞って評価が可能となる数値化を試みた.休みの確保を前提に現有人員のみで平日の勤務者を算出すると平均2.31人/日で現状の手術室運用にはまったく余裕がなく不足だが,土日祝日に限って非常勤上級医を1人雇用すると平均2.81人/日と増加し,休みを確保しつつ平日の運用に多少の余裕ができる.数値化した結果で効率的に非常勤を配置し上級医の労働環境が改善できる可能性を示...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2021/03/15, Vol.41(2), pp.156-159
Hauptverfasser: 大塚, 直樹, 坂﨑, 麗奈, 長根, 大樹, 佐野, 仁美, 石井, 瑞英, 鈴木, 尚志
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年麻酔科医不足と言われているが,麻酔科医の適正配置を数値化する決定的な手段は確立されていないため人員不足の客観的な評価がしにくい.当施設では手術室運用を維持するために常勤上級医の休みを制限せざるを得ない状態が問題となっているため,その勤務に絞って評価が可能となる数値化を試みた.休みの確保を前提に現有人員のみで平日の勤務者を算出すると平均2.31人/日で現状の手術室運用にはまったく余裕がなく不足だが,土日祝日に限って非常勤上級医を1人雇用すると平均2.81人/日と増加し,休みを確保しつつ平日の運用に多少の余裕ができる.数値化した結果で効率的に非常勤を配置し上級医の労働環境が改善できる可能性を示せた.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.41.156