カルシウム拮抗薬:最近の話題

1967年にFleckensteinが冠血管拡張薬としての有効性に基づきベラパミルをカルシウム拮抗薬と初めて命名して50年以上が経過した.麻酔科領域においてカルシウム拮抗薬は,周術期の上室性不整脈の抑制,冠動脈や脳血管攣縮の軽減,高血圧のコントロールに用いられる.また,心筋保護や子宮弛緩を得るためや,低血圧麻酔にも用いられる可能性を有している.揮発性麻酔薬と静脈麻酔薬は,ともに心臓および神経細胞組織のL型電流を抑制し,カルシウム拮抗薬と相互作用を示すため注意を要する.各種配合薬の増加と脳循環・認知機能に及ぼす影響が最近の話題である....

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Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2020/11/15, Vol.40(7), pp.615-621
Hauptverfasser: 川人, 伸次, 曽我, 朋宏, 八木, 秀介
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:1967年にFleckensteinが冠血管拡張薬としての有効性に基づきベラパミルをカルシウム拮抗薬と初めて命名して50年以上が経過した.麻酔科領域においてカルシウム拮抗薬は,周術期の上室性不整脈の抑制,冠動脈や脳血管攣縮の軽減,高血圧のコントロールに用いられる.また,心筋保護や子宮弛緩を得るためや,低血圧麻酔にも用いられる可能性を有している.揮発性麻酔薬と静脈麻酔薬は,ともに心臓および神経細胞組織のL型電流を抑制し,カルシウム拮抗薬と相互作用を示すため注意を要する.各種配合薬の増加と脳循環・認知機能に及ぼす影響が最近の話題である.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.40.615