2018年に当院で施行したオートプシー・イメージングの現状報告

2018年に当院で施行したオートプシー・イメージング(Ai)は220件で,主に心肺停止後の死因究明のために用いていた.Aiにより死因が究明できたのは放射線科医が読影した64件のうち11件,放射線科医に読影を依頼しなかった156件のうち40件であった.Aiによって死因が特定できた疾患では出血性病変,大きな梗塞性病変が多かった.術後に施行されたAiは調査期間以降に2例あったが,いずれも死因究明に至らなかった.Aiでの死因特定率が低いのは,死因で多い急性心不全などの原因となる冠動脈血栓や心筋虚血などの小さな梗塞性病変の評価が難しいからだ.死因が究明できなかった169件が検視となった....

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Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2020/11/15, Vol.40(7), pp.588-591
Hauptverfasser: 市川, 順子, 甲田, 正紀, 西山, 圭子, 小高, 光晴, 有山, 淳, 小森, 万希子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:2018年に当院で施行したオートプシー・イメージング(Ai)は220件で,主に心肺停止後の死因究明のために用いていた.Aiにより死因が究明できたのは放射線科医が読影した64件のうち11件,放射線科医に読影を依頼しなかった156件のうち40件であった.Aiによって死因が特定できた疾患では出血性病変,大きな梗塞性病変が多かった.術後に施行されたAiは調査期間以降に2例あったが,いずれも死因究明に至らなかった.Aiでの死因特定率が低いのは,死因で多い急性心不全などの原因となる冠動脈血栓や心筋虚血などの小さな梗塞性病変の評価が難しいからだ.死因が究明できなかった169件が検視となった.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.40.588