腹腔鏡下子宮全摘術後の経静脈的患者自己調節鎮痛法によるフェンタニル持続投与量についての検討

腹腔鏡下子宮全摘術後に患者自己調節鎮痛法によるフェンタニル投与を受けた患者50人について,その持続投与量を後向きに検討した.投与されたフェンタニル濃度の中央値で高濃度群(H群:25人)と低濃度群(L群:25人)の2群に分けた.持続投与量はH群で0.37μg/kg/h,L群で0.27μg/kg/hであり,術後フェンタニル総投与量はL群で有意に低かった.レスキュー投与回数とペインスコアは2群間に差はなかったが,術後悪心・嘔吐発生率はH群で40%,L群で12%とL群で有意に低かった.L群の持続投与量はH群と比べ,術後鎮痛効果は同等である一方,術後悪心・嘔吐の発生は少なかった....

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Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2019/05/15, Vol.39(3), pp.247-252
Hauptverfasser: 那須, 倫範, 吉田, 仁, 荒井, 理歩, 山田, 正名, 大石, 博史
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:腹腔鏡下子宮全摘術後に患者自己調節鎮痛法によるフェンタニル投与を受けた患者50人について,その持続投与量を後向きに検討した.投与されたフェンタニル濃度の中央値で高濃度群(H群:25人)と低濃度群(L群:25人)の2群に分けた.持続投与量はH群で0.37μg/kg/h,L群で0.27μg/kg/hであり,術後フェンタニル総投与量はL群で有意に低かった.レスキュー投与回数とペインスコアは2群間に差はなかったが,術後悪心・嘔吐発生率はH群で40%,L群で12%とL群で有意に低かった.L群の持続投与量はH群と比べ,術後鎮痛効果は同等である一方,術後悪心・嘔吐の発生は少なかった.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.39.247