慢性痛患者の心理アセスメントのキーポイント─慢性痛と怒り

慢性痛と心理・社会的要因との関連が注目されている.日本臨床麻酔学会第35回大会シンポジウムでの講演をもとに,慢性痛患者にどのように心理アセスメントを行うかについて,特に怒りについて論考した.怒りという否定的感情と慢性的な痛みには関連がある.慢性痛患者の怒りの表現形式は怒りの興奮よりも怒りの抑止が多い.感情を読み取るツールとして表情ポスターと表情カードを紹介した.慢性痛の治療において怒りを治療対象とする観点は重要である.感情調整の一つとしての怒りへの対処の仕方について,交流分析,アサーション・トレーニング,芸術療法,マインドフルネストレーニング,弁証法的行動療法で用いられている承認戦略を概説した...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2017/05/15, Vol.37(3), pp.388-396
Hauptverfasser: 田代, 雅文, 有村, 達之, 細井, 昌子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:慢性痛と心理・社会的要因との関連が注目されている.日本臨床麻酔学会第35回大会シンポジウムでの講演をもとに,慢性痛患者にどのように心理アセスメントを行うかについて,特に怒りについて論考した.怒りという否定的感情と慢性的な痛みには関連がある.慢性痛患者の怒りの表現形式は怒りの興奮よりも怒りの抑止が多い.感情を読み取るツールとして表情ポスターと表情カードを紹介した.慢性痛の治療において怒りを治療対象とする観点は重要である.感情調整の一つとしての怒りへの対処の仕方について,交流分析,アサーション・トレーニング,芸術療法,マインドフルネストレーニング,弁証法的行動療法で用いられている承認戦略を概説した.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.37.388