FloTrac(TM)/Vigileo(TM) を用いた目標指向型術中管理が周術期管理に及ぼす影響

[要旨] われわれは以前にFloTrac(TM)/Vigileo(TM)を用いたGDT(Goal-directed therapy)を実践し, その有用性について報告した. 今回, GDTが周術期管理に及ぼす影響について検討した. 対象術式は膵臓手術とした. 対照群(n=24)では平均血圧, 心拍数, 尿量を指標にし, GDT群(n=23)では上記に加えSVV, SVIを指標に術中管理を行った. GDT群のICU滞在日数は1.3±0.6日, 対照群は2.5±2.2日とGDT群で有意に短縮していた(P=0.043). 術前術後のBUN, クレアチニン値は群間で有意差を認めなかった. 術中輸液の適...

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Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2015-09, Vol.35 (5), p.573-578
Hauptverfasser: 伊藤美保, 伊藤健二, 坂本麗仁, 安藤亜希, 鈴木利保
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:[要旨] われわれは以前にFloTrac(TM)/Vigileo(TM)を用いたGDT(Goal-directed therapy)を実践し, その有用性について報告した. 今回, GDTが周術期管理に及ぼす影響について検討した. 対象術式は膵臓手術とした. 対照群(n=24)では平均血圧, 心拍数, 尿量を指標にし, GDT群(n=23)では上記に加えSVV, SVIを指標に術中管理を行った. GDT群のICU滞在日数は1.3±0.6日, 対照群は2.5±2.2日とGDT群で有意に短縮していた(P=0.043). 術前術後のBUN, クレアチニン値は群間で有意差を認めなかった. 術中輸液の適正化が, 術後の早期回復に寄与できる可能性が示唆された.
ISSN:0285-4945