単冠動脈症患者の部分弓部大動脈人工血管置換術および大動脈弁置換術の麻酔経験

単冠動脈症は先天性心奇形の中でもまれなものである.今回われわれは,術前の心臓CTで指摘された単冠動脈症患者の部分弓部大動脈人工血管置換術,および合併する大動脈弁奇形による大動脈弁逆流症に対する大動脈弁置換術を経験した.単冠動脈症は心筋虚血の合併が多いとされているが,十分量の冠動脈拡張薬の投与,吸入麻酔薬の使用,経食道心エコーによる壁運動の経時的評価で,心筋虚血をきたすことなく麻酔管理を行うことができた.単冠動脈症では冠動脈の有意狭窄がなくとも,心筋虚血に配慮した麻酔方法および評価が大切であると考えられた....

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Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2015/07/15, Vol.35(4), pp.434-438
Hauptverfasser: 加藤, 弘美, 永田, 洋一, 高木, 佑芙紀, 秋永, 泰嗣, 高田, 和典, 佐藤, 重仁
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:単冠動脈症は先天性心奇形の中でもまれなものである.今回われわれは,術前の心臓CTで指摘された単冠動脈症患者の部分弓部大動脈人工血管置換術,および合併する大動脈弁奇形による大動脈弁逆流症に対する大動脈弁置換術を経験した.単冠動脈症は心筋虚血の合併が多いとされているが,十分量の冠動脈拡張薬の投与,吸入麻酔薬の使用,経食道心エコーによる壁運動の経時的評価で,心筋虚血をきたすことなく麻酔管理を行うことができた.単冠動脈症では冠動脈の有意狭窄がなくとも,心筋虚血に配慮した麻酔方法および評価が大切であると考えられた.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.35.434