「ペインクリニックにおける神経ブロック療法」によせて
最近, エコー下での各種神経ブロックが単独あるいは全身麻酔に併用する方法で盛んに試みられ, 興味を持つようになった麻酔科医も多いのではないだろうか. しかし, 日常行っている硬膜外麻酔などは別として, 痛み治療としての代表的な神経ブロックについては, 多くの麻酔科医はその内容を十分に知っているとは言いがたい. 三叉神経痛, 腰下肢痛や肩こりなどの筋緊張を基盤とする痛みは, 日常しばしば認められる痛みである. そして, 痛みに精通していると思われている麻酔科医はこれらについて相談を受けることもあるのではないだろうか. しかし, 適切なアドバイスを行うためには, 痛みについての一般的な知識とともに...
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Veröffentlicht in: | 日本臨床麻酔学会誌 2014, Vol.34(7), pp.931-931 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 最近, エコー下での各種神経ブロックが単独あるいは全身麻酔に併用する方法で盛んに試みられ, 興味を持つようになった麻酔科医も多いのではないだろうか. しかし, 日常行っている硬膜外麻酔などは別として, 痛み治療としての代表的な神経ブロックについては, 多くの麻酔科医はその内容を十分に知っているとは言いがたい. 三叉神経痛, 腰下肢痛や肩こりなどの筋緊張を基盤とする痛みは, 日常しばしば認められる痛みである. そして, 痛みに精通していると思われている麻酔科医はこれらについて相談を受けることもあるのではないだろうか. しかし, 適切なアドバイスを行うためには, 痛みについての一般的な知識とともに神経ブロックをはじめとした治療方法を知っていなければいけない. 本シンポジウムで扱った神経ブロックは, 日常遭遇する痛みにしばしば用いられ, がん性痛や術後痛の治療などにも応用可能である. トリガーポイント注射は, 狭義の神経ブロックとは違い筋肉内への局所浸潤注射であり, ペインクリニシャン以外の医師もしばしば行っているが, 的確に行うことは案外難しく, その意義についても十分知らずに行われているのではないかと思われる. そこで広い意味での神経ブロック療法として, 簡単そうだが奥深い「トリガーポイント注射」を企画した. 今回, ペインクリニック領域における最も代表的で重要な神経ブロックの意義, そして手技におけるコツを中心として第一人者の先生に執筆していただいた. 最近, ペインクリニックから遠ざかっている麻酔科医も多いのではないかと思うが, 本来痛みの専門家であるべき麻酔科医にとって, 臨床経験を積み重ねる上でも今回の企画からいろいろな神経ブロックの背景となる解剖, その意義や治療方法を知ることはとても有意義だと考える. また, 日頃ペインクリニック外来を行っている麻酔科医も今回のブロックにおけるコツを参考にして, 今後の臨床に役立てていただければ幸いである. |
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ISSN: | 0285-4945 1349-9149 |
DOI: | 10.2199/jjsca.34.931 |