全身麻酔下における視覚誘発電位モニタリングの進歩

術後視機能障害は患者の生活の質に関わる重大な問題である.視機能障害発生リスクのある手術では,術中視機能モニタリングとして視覚誘発電位(VEP)モニタリングが有用である.プロポフォール麻酔,高輝度LEDによる網膜光刺激装置の使用,光刺激が網膜に到達したことを確認するための網膜電図(ERG)の併用をすることで全身麻酔下でも再現性のあるVEP波形を記録することが可能になった.今後,VEPモニタリングは術中に神経機能を評価できる誘発電位の一つとして普及していくと思われる.まずは明確なアラームポイントの設定が早急の課題である....

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2014, Vol.34(7), pp.885-890
Hauptverfasser: 林, 浩伸, 赤崎, 由佳, 川口, 昌彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:術後視機能障害は患者の生活の質に関わる重大な問題である.視機能障害発生リスクのある手術では,術中視機能モニタリングとして視覚誘発電位(VEP)モニタリングが有用である.プロポフォール麻酔,高輝度LEDによる網膜光刺激装置の使用,光刺激が網膜に到達したことを確認するための網膜電図(ERG)の併用をすることで全身麻酔下でも再現性のあるVEP波形を記録することが可能になった.今後,VEPモニタリングは術中に神経機能を評価できる誘発電位の一つとして普及していくと思われる.まずは明確なアラームポイントの設定が早急の課題である.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.34.885