全身麻酔下頚動脈ステント留置術における後拡張前アトロピン投与の有効性

頚動脈ステント留置術carotid artery stentingでは,percutaneous transluminal angioplasty(PTA)に伴う頚動脈洞反射によって,心静止,徐脈,低血圧が誘発される.当院では,全身麻酔下に施行し,ステントを十分に開大させる方針をとっているため,留置ステントを拡張させて頚動脈内腔に適合させる留置後拡張術(Post-PTA)で頚動脈洞が強く刺激され,高頻度に反射が発生した.この反射を予防するため,Post-PTAの直前に予防的にアトロピンを投与するプロトコールを作成した.その結果,プロトコール施行前後で,徐脈(前100%,後9.8%),低血圧(前...

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Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2014, Vol.34(3), pp.402-407
Hauptverfasser: 中村, 京一, 田中, 美千裕, 高橋, 幸雄, 佐藤, 幸子, 照屋, 愛, 乙咩, 公通
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:頚動脈ステント留置術carotid artery stentingでは,percutaneous transluminal angioplasty(PTA)に伴う頚動脈洞反射によって,心静止,徐脈,低血圧が誘発される.当院では,全身麻酔下に施行し,ステントを十分に開大させる方針をとっているため,留置ステントを拡張させて頚動脈内腔に適合させる留置後拡張術(Post-PTA)で頚動脈洞が強く刺激され,高頻度に反射が発生した.この反射を予防するため,Post-PTAの直前に予防的にアトロピンを投与するプロトコールを作成した.その結果,プロトコール施行前後で,徐脈(前100%,後9.8%),低血圧(前100%,後9.8%),体表ペーシング作動(前40%,後0%)の発生頻度が著しく減少した.本プロトコールによって,頚動脈反射に伴う徐脈,低血圧を効果的に予防できた.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.34.402