帝王切開術後に施行した腹横筋膜面ブロックにより局所麻酔薬中毒を生じた1例

帝王切開術後に施行した腹横筋膜面ブロックにより局所麻酔薬中毒を生じた症例を経験した.20歳女性,2経妊2経産,前回帝王切開のため帝王切開術が予定された.脊髄くも膜下麻酔下に帝王切開術を施行後,術後疼痛管理のため腹横筋膜面ブロック(左右各1%リドカイン10ml,0.75%ロピバカイン10ml)を施行した.病棟帰室後に呂律困難,視覚異常を認め,局所麻酔薬中毒と診断した.膠質液輸液を行い,モニターの監視下で経過観察したところ,3時間後には症状は消失した.周産期に痙攣や神経症状を起こす疾患との鑑別が重要であり,またブロックを行った時期に応じた観察期間に留意する必要があると思われた....

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Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2013, Vol.33(1), pp.092-095
Hauptverfasser: 出野, 智史, 中島, 芳樹, 渡邉, 薫
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:帝王切開術後に施行した腹横筋膜面ブロックにより局所麻酔薬中毒を生じた症例を経験した.20歳女性,2経妊2経産,前回帝王切開のため帝王切開術が予定された.脊髄くも膜下麻酔下に帝王切開術を施行後,術後疼痛管理のため腹横筋膜面ブロック(左右各1%リドカイン10ml,0.75%ロピバカイン10ml)を施行した.病棟帰室後に呂律困難,視覚異常を認め,局所麻酔薬中毒と診断した.膠質液輸液を行い,モニターの監視下で経過観察したところ,3時間後には症状は消失した.周産期に痙攣や神経症状を起こす疾患との鑑別が重要であり,またブロックを行った時期に応じた観察期間に留意する必要があると思われた.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.33.092