重症不整脈を有する患者の麻酔管理 (4)植え込み型除細動器埋め込み術の麻酔管理

[要旨]植え込み型除細動器(ICD)は心臓突然死を予防する目的で開発された機器である. その有効性から, 年々埋め込み件数は増加している. 以前は全身麻酔で行われていたが, ICDの小型化に伴い, 局所麻酔下での埋め込みと心室細動誘発時における鎮静薬の投与によって麻酔を行う施設が増えている. ICD埋め込み術の麻酔管理においては, (1)適応となる基礎疾患の把握:疾患の特性の理解と術前の心機能評価, (2)心室細動誘発時の管理:十分な鎮静と気道確保, (3)心室性頻脈性不整脈発生時の対応:迅速な除細動とその後の管理, の3つが大切である. 「はじめに」植え込み型除細動器(implantable...

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Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2012-07, Vol.32 (4), p.632-635
Hauptverfasser: 杉浦孝広, 森庸介
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:[要旨]植え込み型除細動器(ICD)は心臓突然死を予防する目的で開発された機器である. その有効性から, 年々埋め込み件数は増加している. 以前は全身麻酔で行われていたが, ICDの小型化に伴い, 局所麻酔下での埋め込みと心室細動誘発時における鎮静薬の投与によって麻酔を行う施設が増えている. ICD埋め込み術の麻酔管理においては, (1)適応となる基礎疾患の把握:疾患の特性の理解と術前の心機能評価, (2)心室細動誘発時の管理:十分な鎮静と気道確保, (3)心室性頻脈性不整脈発生時の対応:迅速な除細動とその後の管理, の3つが大切である. 「はじめに」植え込み型除細動器(implantable cardioverter defibrillator:ICD)は, 心室性頻脈性不整脈による心臓突然死を減少させる目的で開発された機器である. その有効性は種々の研究で証明され, ICD埋め込み件数は年々増加している1).
ISSN:0285-4945