術中に生じたフィブリノゲン配合剤タココンブによるアナフィラキシーが術後まで遷延した症例

術中にアナフィラキシーを生じた肝門部胆管癌症例を経験した.アレルゲンは術中には確定できなかったが,後日行った薬剤リンパ球刺激試験でタココンブ®と判明した.タココンブを貼付したまま閉腹したためか,術後もアドレナリンの持続投与が必要な状態が続き,約20時間後にアドレナリンを離脱できた.血漿中ヒスタミンとトリプターゼの定量測定では,両者とも検出できず,これらを介さない機序でのアナフィラキシーを生じたものと考えられた....

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Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2012, Vol.32(4), pp.564-568
Hauptverfasser: 三好, 寛二, 中村, 隆治, 安氏, 正和, 中布, 龍一, 濱田, 宏, 河本, 昌志
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:術中にアナフィラキシーを生じた肝門部胆管癌症例を経験した.アレルゲンは術中には確定できなかったが,後日行った薬剤リンパ球刺激試験でタココンブ®と判明した.タココンブを貼付したまま閉腹したためか,術後もアドレナリンの持続投与が必要な状態が続き,約20時間後にアドレナリンを離脱できた.血漿中ヒスタミンとトリプターゼの定量測定では,両者とも検出できず,これらを介さない機序でのアナフィラキシーを生じたものと考えられた.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.32.564