小児気管チューブ挿入長決定法の比較

小児の気管チューブの挿入長は安全域が狭く,その決定に注意が必要である.現時点で利用可能な5つの挿入長決定法の有効性を比較し,不適切となる原因を調査した.適切な気管チューブの先端位置は「胸部X線写真による気管チューブの先端位置が両側鎖骨中線と気管分岐部より0.5cm頭側の間」と定義し,気管挿管後,胸部X線写真により気管チューブ先端の適切範囲を評価し,各種挿入長決定法に基づき算出した挿入長との関係を評価した.各種決定法で適切範囲内に収まる割合は56.0~64.0%,浅過ぎる割合は26.0~42.0%,深過ぎる割合は0.0~14.0%であった.現存する挿入長決定法では適切範囲内に収まる割合は低く,各...

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Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2012, Vol.32(3), pp.371-374
Hauptverfasser: 柴崎, 雅志, 志馬, 伸朗, 中嶋, 康文, 石井, 祥代, 溝部, 俊樹, 佐和, 貞治
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:小児の気管チューブの挿入長は安全域が狭く,その決定に注意が必要である.現時点で利用可能な5つの挿入長決定法の有効性を比較し,不適切となる原因を調査した.適切な気管チューブの先端位置は「胸部X線写真による気管チューブの先端位置が両側鎖骨中線と気管分岐部より0.5cm頭側の間」と定義し,気管挿管後,胸部X線写真により気管チューブ先端の適切範囲を評価し,各種挿入長決定法に基づき算出した挿入長との関係を評価した.各種決定法で適切範囲内に収まる割合は56.0~64.0%,浅過ぎる割合は26.0~42.0%,深過ぎる割合は0.0~14.0%であった.現存する挿入長決定法では適切範囲内に収まる割合は低く,各種挿入長決定法により不適切な位置になる原因も異なっている.今後,より正確な挿入長決定法の構築が必要である.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.32.371