「術前絶食期間を考え直そう~Let’s Reconsider Preoperative Fasting Period~」によせて

2010年に徳島大学 大下教授を大会長として行われた日本臨床麻酔学会第30回大会で, 私共2名はこの魅力的なシンポジウムの座長を務めさせていただいた. 現在では術前絶食期間を短縮することに異議を唱える人はほとんどいないであろう. 日本麻酔科学会のガイドラインも完成している. しかし, 現在からみても, このシンポジウムの内容は新鮮さを失っていない. 谷口英喜先生は, この分野のパイオニアであり, 精力的に研究と啓蒙活動を続けておられる. 今回は, 13C呼気ガス測定法を用いて, ミネラルウォーターと経口補水液(大塚OS-1), 炭水化物添加飲料の3つの胃からの排出時間を比較測定した. その結果...

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Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2012, Vol.32(3), pp.307-307
Hauptverfasser: 後藤, 隆久, 坂本, 篤裕
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:2010年に徳島大学 大下教授を大会長として行われた日本臨床麻酔学会第30回大会で, 私共2名はこの魅力的なシンポジウムの座長を務めさせていただいた. 現在では術前絶食期間を短縮することに異議を唱える人はほとんどいないであろう. 日本麻酔科学会のガイドラインも完成している. しかし, 現在からみても, このシンポジウムの内容は新鮮さを失っていない. 谷口英喜先生は, この分野のパイオニアであり, 精力的に研究と啓蒙活動を続けておられる. 今回は, 13C呼気ガス測定法を用いて, ミネラルウォーターと経口補水液(大塚OS-1), 炭水化物添加飲料の3つの胃からの排出時間を比較測定した. その結果, ミネラルウォーターと炭水化物添加飲料の排出速度は同程度であり, 経口補水液はそれより速いことが示された. 炭水化物添加飲料の安全性は, 現在東京大学を中心とした大規模多施設試験が行われており, まもなく, その結果が明らかになろう.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.32.307