重度熱傷患者の在院死亡を予測する因子の検討

われわれは,過去5年間にArtzの基準で重度熱傷と分類され,熊本医療センターで手術が施行された46症例を対象として,在院死亡の予測因子を検討した.各因子の予測の精度はReceiver Operating Characteristic曲線下面積(AUC)で検討した.在院死亡は12例で在院死亡率は約26%であった.AUCは熱傷指数で0.88,熱傷予後指数で0.85,総熱傷面積で0.84,受診時の白血球数で0.84と,それぞれ高値を示した.白血球数は一般的かつ簡単に測定される検査値であるが,算出が複雑な熱傷予後指数や総熱傷面積と同程度に,重度熱傷患者の在院死亡の予測に有用な因子である可能性が示唆され...

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Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2012, Vol.32(2), pp.223-231
Hauptverfasser: 中山, 雄二朗, 小寺, 厚志, 宮崎, 直樹, 上妻, 精二, 瀧, 賢一郎, 大島, 秀男
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:われわれは,過去5年間にArtzの基準で重度熱傷と分類され,熊本医療センターで手術が施行された46症例を対象として,在院死亡の予測因子を検討した.各因子の予測の精度はReceiver Operating Characteristic曲線下面積(AUC)で検討した.在院死亡は12例で在院死亡率は約26%であった.AUCは熱傷指数で0.88,熱傷予後指数で0.85,総熱傷面積で0.84,受診時の白血球数で0.84と,それぞれ高値を示した.白血球数は一般的かつ簡単に測定される検査値であるが,算出が複雑な熱傷予後指数や総熱傷面積と同程度に,重度熱傷患者の在院死亡の予測に有用な因子である可能性が示唆された.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.32.223