専門医から学ぶ不整脈の臨床 心室頻拍の診断と治療

心室頻拍は,発作時のQRS波形が一定の単形性心室頻拍とQRS波形が刻々と変化する多形性心室頻拍に分類される.多形性心室頻拍のうち,QT延長を伴う場合はtorsades de pointes(TdP)と呼ばれる.持続性単形性心室頻拍は上室性頻拍の変行伝導との鑑別が問題となる.持続性単形性心室頻拍は薬物抵抗性の場合が多く,最近はカテーテルアブレーションや植込み型除細動器が選択されることが多い.TdPの原因には,先天性のイオンチャネル病と薬剤や徐脈などの原因で起こる後天性の場合がある.先天性の場合の多くはβ遮断薬投与で発作が抑制される.後天性の場合は原因治療が最も重要な治療法である....

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Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2012, Vol.32(1), pp.008-017
Hauptverfasser: 大江, 透, 伴場, 主一, 大河, 啓介, 佐野, 文彦, 大原, 美奈子, 外山, 裕子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:心室頻拍は,発作時のQRS波形が一定の単形性心室頻拍とQRS波形が刻々と変化する多形性心室頻拍に分類される.多形性心室頻拍のうち,QT延長を伴う場合はtorsades de pointes(TdP)と呼ばれる.持続性単形性心室頻拍は上室性頻拍の変行伝導との鑑別が問題となる.持続性単形性心室頻拍は薬物抵抗性の場合が多く,最近はカテーテルアブレーションや植込み型除細動器が選択されることが多い.TdPの原因には,先天性のイオンチャネル病と薬剤や徐脈などの原因で起こる後天性の場合がある.先天性の場合の多くはβ遮断薬投与で発作が抑制される.後天性の場合は原因治療が最も重要な治療法である.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.32.008