「非がん性慢性疼痛に対するオピオイド使用─患者選択・評価・モニタリングをどのようにおこなうか?─」によせて

2010年1月20日, フェンタニル経皮吸収型製剤・デュロテップMTパッチ(R)が各方面からの強い希望により承認され, 慢性疼痛に適応拡大された. 本邦で初めて, 徐放性オピオイドが癌以外の痛みに使用できるようになり, 痛みに悩む患者も医療者もオピオイド解禁を喜んだ. しかし, 適正使用に関し危惧する声も多く聞かれ, 今回のシンポジウムが計画された. 残念ながら2010年7月, 2例の死亡報告がありこのシンポジウムの意義を改めて考えさせられた. シンポジストは臨床で多くの慢性疼痛患者を治療され, 活躍中の先生方にお願いした. 井関明生先生は慢性疼痛の現状, 病態整理の解説とアンケート調査をもと...

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Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2011, Vol.31(4), pp.594-594
Hauptverfasser: 樋口, 比登実, 村川, 和重
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:2010年1月20日, フェンタニル経皮吸収型製剤・デュロテップMTパッチ(R)が各方面からの強い希望により承認され, 慢性疼痛に適応拡大された. 本邦で初めて, 徐放性オピオイドが癌以外の痛みに使用できるようになり, 痛みに悩む患者も医療者もオピオイド解禁を喜んだ. しかし, 適正使用に関し危惧する声も多く聞かれ, 今回のシンポジウムが計画された. 残念ながら2010年7月, 2例の死亡報告がありこのシンポジウムの意義を改めて考えさせられた. シンポジストは臨床で多くの慢性疼痛患者を治療され, 活躍中の先生方にお願いした. 井関明生先生は慢性疼痛の現状, 病態整理の解説とアンケート調査をもとにオピオイド使用状況や認識, 使用量などを報告された. さらに実臨床では慎重な患者選択と定期的なモニタリングが重要であることを示された. 森本昌宏先生は米国での慢性疼痛に対するオピオイド使用の現状や問題点, 日本での現状, さらには欧米のガイドラインを詳しく紹介され, 今後の日本の進むべき道を示された.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.31.594