頚部交感神経幹ブロックによる口腔内血流量,頬部表面温および手指基礎発汗量の変化について

右側第6頚椎横突起前面に1%メピバカイン6mlを注入する頚部交感神経幹ブロックで,同側の口腔内頬粘膜および口蓋粘膜血流量,頬部表面温,拇指基礎発汗量の変化をブロック前後で比較,検討した.頬粘膜ではブロック15分後まで,口蓋粘膜ではブロック11分後から30分後まで,ブロック前と比較し有意な血流量増加効果が認められ,頬部表面温はそれに伴いブロック15分後から有意な上昇が認められた.しかし,拇指基礎発汗量は,有意な変動は認められなかった.頚部交感神経幹ブロックでは,顔面・口腔領域への治療効果はあるが,上肢への治療効果は不確実となる可能性が示唆された....

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2011, Vol.31(3), pp.450-454
Hauptverfasser: 下坂, 典立, 小見山, 道, 細沼, 弘, 成田, 紀之, 平山, 晃康, 牧山, 康秀
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:右側第6頚椎横突起前面に1%メピバカイン6mlを注入する頚部交感神経幹ブロックで,同側の口腔内頬粘膜および口蓋粘膜血流量,頬部表面温,拇指基礎発汗量の変化をブロック前後で比較,検討した.頬粘膜ではブロック15分後まで,口蓋粘膜ではブロック11分後から30分後まで,ブロック前と比較し有意な血流量増加効果が認められ,頬部表面温はそれに伴いブロック15分後から有意な上昇が認められた.しかし,拇指基礎発汗量は,有意な変動は認められなかった.頚部交感神経幹ブロックでは,顔面・口腔領域への治療効果はあるが,上肢への治療効果は不確実となる可能性が示唆された.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.31.450