全身麻酔覚醒時の循環動態に及ぼす塩酸ランジオロール持続投与の効果

塩酸ランジオロール (以下, ランジオロール) 持続投与が麻酔覚醒時の循環動態に及ぼす効果を検討した. 麻酔薬投与中止後にランジオロールまたは生理食塩水の持続投与を開始し, 心拍数, 血圧, RPP (Rate Pressure Product) の変化を気管チューブ抜去前後で測定した. ランジオロールの投与速度は0.01mg/kg/minと0.02mg/kg/minとした. ランジオロール投与群の心拍数とRPPは非投与群に比べて減少し, 効果は用量依存性であることが示唆された. 平均動脈圧については, 投与群と非投与群とで変化を認めなかった. ランジオロール持続投与は, 麻酔覚醒時の血圧を変...

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Veröffentlicht in:日本臨床麻酔学会誌 2009/07/15, Vol.29(4), pp.467-473
Hauptverfasser: 三村, 真一郎, 高田, 知季, 金丸, 哲也, 赤池, 達正, 加藤, 茂, 藤本, 久実子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:塩酸ランジオロール (以下, ランジオロール) 持続投与が麻酔覚醒時の循環動態に及ぼす効果を検討した. 麻酔薬投与中止後にランジオロールまたは生理食塩水の持続投与を開始し, 心拍数, 血圧, RPP (Rate Pressure Product) の変化を気管チューブ抜去前後で測定した. ランジオロールの投与速度は0.01mg/kg/minと0.02mg/kg/minとした. ランジオロール投与群の心拍数とRPPは非投与群に比べて減少し, 効果は用量依存性であることが示唆された. 平均動脈圧については, 投与群と非投与群とで変化を認めなかった. ランジオロール持続投与は, 麻酔覚醒時の血圧を変化させずに頻脈発生を抑制することから, 心筋酸素需給バランスの悪化を予防することが示唆された.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.29.467