運動器疼痛は他臓器関連症状のリスク因子である
[はじめに] 生活障害の要因となる筋・骨格系に起因する痛みは, 加齢に伴いその頻度が増加することが懸念5,6,8)されるが, これらの原因についても複雑な要素が影響することが知られている5,8). 一方, このような筋・骨格系の全身の痛みに, 疲労や不眠など様々の症状を伴う病態として線維筋痛症4,15)が知られているが, 未だその原因は明らかにされておらず社会問題となっている3,11). このような理由もあり2010年, 米国リウマチ学会(ACR)により線維筋痛症の診断基準が改定されており, 痛み症状以外に様々な身体症候の重複が診断根拠として取り入れられ, 筋骨格系の痛みとそれ以外の症状重複が...
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Veröffentlicht in: | PAIN RESEARCH 2014-03, Vol.29 (1), p.31-40 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | [はじめに] 生活障害の要因となる筋・骨格系に起因する痛みは, 加齢に伴いその頻度が増加することが懸念5,6,8)されるが, これらの原因についても複雑な要素が影響することが知られている5,8). 一方, このような筋・骨格系の全身の痛みに, 疲労や不眠など様々の症状を伴う病態として線維筋痛症4,15)が知られているが, 未だその原因は明らかにされておらず社会問題となっている3,11). このような理由もあり2010年, 米国リウマチ学会(ACR)により線維筋痛症の診断基準が改定されており, 痛み症状以外に様々な身体症候の重複が診断根拠として取り入れられ, 筋骨格系の痛みとそれ以外の症状重複が一つの病態として考えられるようになってきた18). しかしながら, その病態については依然不明な点が多い. 一方で慢性的に運動器の痛みを持つ人では, 天候悪化に伴う温度や気圧変化により痛みが悪化することが知られているが2,10), その原因として自律神経系の関与が報告されており13,14), このような自律神経の変調は様々な不定愁訴と関連する1)ことなどが知られていることからも, 運動器の痛みと様々な不定愁訴の関連が示唆される. |
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ISSN: | 0915-8588 |
DOI: | 10.11154/pain.29.31 |