坐骨神経の複合活動電位に対するカプサイシンとその類似物質の抑制作用
「はじめに」小径有髄や無髄の1次感覚ニューロンの末梢端に存在するtransient receptor potential vanilloid 1(TRPV1)は, カプサイシン(Caps)とそのアナログ, 熱およびプロトンなどの侵害刺激を受容するタンパク質であり, その活性化によって熱や痛みの感覚が引き起こされる4, 22, 23). 一方, Capsを反復投与することによって慢性疼痛が寛解することが知られており14, 17), 海外ではカプサイシンクリームなどとして痛みの治療に使われている15). この鎮痛作用について, 以下のようないくつかの機序が考えられている. (1)TRPV1の活性化...
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Veröffentlicht in: | PAIN RESEARCH 2009, Vol.24 (3), p.159-167 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」小径有髄や無髄の1次感覚ニューロンの末梢端に存在するtransient receptor potential vanilloid 1(TRPV1)は, カプサイシン(Caps)とそのアナログ, 熱およびプロトンなどの侵害刺激を受容するタンパク質であり, その活性化によって熱や痛みの感覚が引き起こされる4, 22, 23). 一方, Capsを反復投与することによって慢性疼痛が寛解することが知られており14, 17), 海外ではカプサイシンクリームなどとして痛みの治療に使われている15). この鎮痛作用について, 以下のようないくつかの機序が考えられている. (1)TRPV1の活性化による細胞外から細胞内へのCa2+流入に伴い, 脱リン酸化酵素であるカルシニューリンあるいはカルモジュリンが活性化した結果, TRPV1が脱感作する5, 18). (2)Capsを塗布した部位の近傍で1次感覚ニューロンの末梢端に存在するTRPV1が繰り返し活性化されることによって, 末梢端の萎縮17)や1次感覚ニューロンの中枢端に存在するサブスタンスPの枯渇が引き起こされる6). |
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ISSN: | 0915-8588 |
DOI: | 10.11154/pain.24.159 |