大腸鏡検査時における疼痛に対する塩酸ペチジンの効果
大腸癌の増加にともない, 大腸鏡の重要性は増している. 大腸鏡は疼痛を伴うことが少なくなく, とくにS状結腸の過伸展に因る疼痛が問題となることが多い. このため当院では, 大腸鏡検査時に先立ちジアゼパム, 臭化ブチルスコポラミン, 塩酸ペチジンを静注している. 大腸鏡検査における疼痛に対し, 塩酸ペチジンの有用性を調べるために以下の検討を行った. 被検者20人をA, B, 2群に分けて, A群10名には, ジアゼパム(0.17mg/Kg), 臭化ブチルスコポラミン(0.33mg/Kg), 塩酸ペチジン(0.58mg/Kg)を検査前に投与し, B群10名にはジアゼパム, 臭化ブチルスコポラミンの...
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Zusammenfassung: | 大腸癌の増加にともない, 大腸鏡の重要性は増している. 大腸鏡は疼痛を伴うことが少なくなく, とくにS状結腸の過伸展に因る疼痛が問題となることが多い. このため当院では, 大腸鏡検査時に先立ちジアゼパム, 臭化ブチルスコポラミン, 塩酸ペチジンを静注している. 大腸鏡検査における疼痛に対し, 塩酸ペチジンの有用性を調べるために以下の検討を行った. 被検者20人をA, B, 2群に分けて, A群10名には, ジアゼパム(0.17mg/Kg), 臭化ブチルスコポラミン(0.33mg/Kg), 塩酸ペチジン(0.58mg/Kg)を検査前に投与し, B群10名にはジアゼパム, 臭化ブチルスコポラミンのみで, 塩酸ペチジンを投与せずに検査を施行した. 施行者の熟練度による影響を排するため, 術者は一人に限定した. 検査開始から大腸鏡の盲腸の到達時間まで, 5分毎の血圧と脈拍の変化と被検者の状態(変化なし, 顔をしかめる, 疼痛を訴える)を調べた. 検査終了時に5段階(覚えていない, 楽だった, 時々痛みがあった, 痛くてつらかった, 痛くてたえられなかった)に分けて疼痛の度合いを聴き, さらに検査後数時間の安静を経てから, 同様のアンケートを取った. 結果は, 検査中の血圧, , 脈拍, 被検者の状態とも, A群B群に有意差は見られなかった. しかし検査終了時とそれ以降ではB群よりA群の方が, 疼痛の訴えが軽かった. またA群B群ともに, 安静後の訴えは, 検査終了直後より軽くなっていた. |
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ISSN: | 0915-8588 |