10. 脳幹出血による著明なジストニアに対するボツリヌス毒素の使用経験
ボツリヌス毒素は痙性斜頸などの異常運動に対する神経ブロック治療で用いられるようになってきている. 今回, 我々は脳幹出血による脳幹, 小脳病変による著明なジストニアに対しボツリヌス毒素が有効であった症例を経験したので報告する. 症例は, 61歳の女性. 2000年10月31日に脳幹出血を発症. 2005年, 出血による脳幹病変と小脳の著明な萎縮等の病変がみられる. 後遺として現在, 両側の上下肢の知覚障害(深部覚はほぼ脱出)と小脳失調を認めた. 頸部を中心にジストニアが著明で頭位の正中固定が困難で, 四肢にもみられ, 上肢の前方挙上も障害されていた. ボツリヌス毒素治療にて頭位の正中固定が可能...
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Veröffentlicht in: | リハビリテーション医学 2006-07, Vol.43 (7), p.477-477 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | ボツリヌス毒素は痙性斜頸などの異常運動に対する神経ブロック治療で用いられるようになってきている. 今回, 我々は脳幹出血による脳幹, 小脳病変による著明なジストニアに対しボツリヌス毒素が有効であった症例を経験したので報告する. 症例は, 61歳の女性. 2000年10月31日に脳幹出血を発症. 2005年, 出血による脳幹病変と小脳の著明な萎縮等の病変がみられる. 後遺として現在, 両側の上下肢の知覚障害(深部覚はほぼ脱出)と小脳失調を認めた. 頸部を中心にジストニアが著明で頭位の正中固定が困難で, 四肢にもみられ, 上肢の前方挙上も障害されていた. ボツリヌス毒素治療にて頭位の正中固定が可能となり, 上肢の前方挙上にも改善がみられた. その結果, 目薬の点眼が容易になり, 上肢のベッド柵にぶつける危険行為が減少した. 本症例の治療前後の症状を検討し, ボツリヌス毒素の有効性を検証する. |
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ISSN: | 0034-351X |