医療機関における転倒予防教室

「はじめに」2005年, 65歳以上の高齢者は2500万人となり, 高齢者比率が19.5%に達した. さらに, 2025年には高齢者人口はピーク(3500万人)となると推計されている. 高齢者医療費を軽減させるために施行された介護保険の導入も, 予想を上回る速度で, 毎年, 40万人ほどずつ増加し, 2005年3月末の時点で, 383万人に達している1). このため, 来年度の介護保険の見直しでは, 要介護状態になる前段階から「総合的な介護予防システム」が導入される予定である. 2004年国民生活基礎調査の概況2)によれば, 介護が必要になった原因は, 脳血管疾患(25.7%), 高齢による衰...

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 2006-02, Vol.43 (2), p.83-86
Hauptverfasser: 奥泉宏康, 黒柳律雄, 長谷川伸, 武藤芳照, 長谷川亜弓, 太田美穂
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」2005年, 65歳以上の高齢者は2500万人となり, 高齢者比率が19.5%に達した. さらに, 2025年には高齢者人口はピーク(3500万人)となると推計されている. 高齢者医療費を軽減させるために施行された介護保険の導入も, 予想を上回る速度で, 毎年, 40万人ほどずつ増加し, 2005年3月末の時点で, 383万人に達している1). このため, 来年度の介護保険の見直しでは, 要介護状態になる前段階から「総合的な介護予防システム」が導入される予定である. 2004年国民生活基礎調査の概況2)によれば, 介護が必要になった原因は, 脳血管疾患(25.7%), 高齢による衰弱(16.3%)に次いで, 骨折, 転倒(10.8%)であり, 認知症(10.7%)をわずかに上回っている. そのため, 高齢者に対して, 転倒の実態と予防に関する正確な知識を教育し, さらに, 高齢者の身体能力を把握した上で, 効果的な運動を指導していく「転倒骨折予防教室」が国民の健康維持増進のみでなく, 社会的な資源を有効に利用するためにも重要な課題となってきているのである.
ISSN:0034-351X