2.中部労災病院でリハビリテーション治療を行った外傷性脊髄損傷患者の障害像と転帰

2003~2004年の2年間に中部労災病院で初回のリハビリテーション治療を終えて退院した外傷性脊髄損傷患者133名(男性111名, 女性22名, 四肢麻痺95名, 対麻痺38名)を対象に, 合併症(尿路感染症, 褥瘡, 痛み), 機能/能力障害, 退院時の転帰等について検討を行った. 方法は, 完全麻痺American Spinal Injury Association impairment scale(ASIA)分類A, B, 不全麻痺をASIA分類, C, D, Eと定義し, 対象者を完全四肢麻痺, 完全対麻痺, 不全対麻痺の4群に分類し, 比較検討を行った. 合併症では, 尿路感染症,...

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 2005-11, Vol.42 (11), p.783-783
Hauptverfasser: 八谷カナン, 田中宏太佳, 井上虎吉, 加藤徳明, 木口らん
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:2003~2004年の2年間に中部労災病院で初回のリハビリテーション治療を終えて退院した外傷性脊髄損傷患者133名(男性111名, 女性22名, 四肢麻痺95名, 対麻痺38名)を対象に, 合併症(尿路感染症, 褥瘡, 痛み), 機能/能力障害, 退院時の転帰等について検討を行った. 方法は, 完全麻痺American Spinal Injury Association impairment scale(ASIA)分類A, B, 不全麻痺をASIA分類, C, D, Eと定義し, 対象者を完全四肢麻痺, 完全対麻痺, 不全対麻痺の4群に分類し, 比較検討を行った. 合併症では, 尿路感染症, 褥瘡は, 完全麻痺が不全麻痺より多く, 痛みは, 不全麻痺が完全麻痺よりも多かった. 退院時転帰は, 全体の家庭復帰率は54%と良好な結果が得られた. 一方, 全体の転院/転科/社会福祉施設入所の割合は41%であり, 過去の全国労災病院データと比べ増加傾向を示したが, 一般病床における入院期間の短縮が医療政策として近年強力に進められてきたことが一要因として考えられた.
ISSN:0034-351X