5.当施設における嚥下障害に対するリハビリテーション-耳鼻咽喉科医による内視鏡診断について

当院では, 嚥下障害が疑われる症例に対して, 各種リハビリテーションを始める前に耳鼻咽喉科に紹介があり, 内視鏡を用いた嚥下機能診断を行う. 内視鏡検査は携帯性, 簡便性のため, 院内, 院外, 他科への往診の際にも行える. 嚥下検査食は4種類で, ゼリー, ヨーグルト, ミルク, ジュースである. まず耳鼻咽喉科外来で(病室に往診して行う場合もある), 内視鏡所見をSTと看護師にも供覧しながら, 嚥下時における下咽頭, 喉頭での食物の動態を観察し評価する. 検討した対象は, 1年間に, 嚥下機能の評価のために当科を受診した101例(男性46名, 女性55名)であり, 年齢分布は34~103歳...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 2004-07, Vol.41 (7), p.485-485
Hauptverfasser: 松野栄雄, 南真司, 伊藤初恵, 大柿美香
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:当院では, 嚥下障害が疑われる症例に対して, 各種リハビリテーションを始める前に耳鼻咽喉科に紹介があり, 内視鏡を用いた嚥下機能診断を行う. 内視鏡検査は携帯性, 簡便性のため, 院内, 院外, 他科への往診の際にも行える. 嚥下検査食は4種類で, ゼリー, ヨーグルト, ミルク, ジュースである. まず耳鼻咽喉科外来で(病室に往診して行う場合もある), 内視鏡所見をSTと看護師にも供覧しながら, 嚥下時における下咽頭, 喉頭での食物の動態を観察し評価する. 検討した対象は, 1年間に, 嚥下機能の評価のために当科を受診した101例(男性46名, 女性55名)であり, 年齢分布は34~103歳であった. 嚥下障害の原因の疾患は, 脳梗塞や脳出血を含めた脳血管障害が69例と最も多く, 外科手術後の反回神経麻痺が3例, パーキンソン病が3例, また高齢者の長期臥床に伴う廃用症候群が26名であった. 嚥下機能評価の情報をST, 看護師と共有することができ, 摂食, 嚥下障害に対するリハを進めるのに有用と思われた.
ISSN:0034-351X