片麻痺患者のAT測定の妥当性の検討

「目的」片麻痺患者の体力の指標として, 立ち上がり反復テストによるATの測定が, 比較的多く用いられている. しかし, 主に健側下肢で行うため, 十分な負荷をかける前に, 下肢筋疲労で終了となる可能性が高い. そこで, 健常者のトレッドミルや, エルゴメータによるATと, 立ち上がり反復のATを比較することで, 立ち上がり反復テストで得られるAT値の妥当性を検討した. 併せて車椅子シャトル走行によるAT測定の可能性も検討した. 「方法」20歳代から50歳代の健常男性5人に, 以下の方法でAT値を測定した. 使用した装置はアニマ社AT1000, ミックスチャンバー方式, サンプリングは15秒間隔...

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Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 2001, Vol.38 (suppl), p.S305-S305
Hauptverfasser: 柳原幸治, 西佳子, 三宅直之, 新藤直子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」片麻痺患者の体力の指標として, 立ち上がり反復テストによるATの測定が, 比較的多く用いられている. しかし, 主に健側下肢で行うため, 十分な負荷をかける前に, 下肢筋疲労で終了となる可能性が高い. そこで, 健常者のトレッドミルや, エルゴメータによるATと, 立ち上がり反復のATを比較することで, 立ち上がり反復テストで得られるAT値の妥当性を検討した. 併せて車椅子シャトル走行によるAT測定の可能性も検討した. 「方法」20歳代から50歳代の健常男性5人に, 以下の方法でAT値を測定した. 使用した装置はアニマ社AT1000, ミックスチャンバー方式, サンプリングは15秒間隔. 同時に心拍数もモニターした. 運動負荷は以下の条件である. 1)トレッドミル(ブルースプロトコル), 2)通常の両足を使用した自転車エルゴメータで60rpm, 毎分20W増加, 3)片足の自転車エルゴメータ, 片足をペダルに縛り付け, 他方は前方の台に乗せ伸展, 60rpm, 毎分10W増加, 4)両足での立ち上がり反復, 運動強度がその時間間隔が反比例するとして設定. 5)同じ負荷法で, 片足を40cmの台に乗せ, 他方の足で立ち上がり反復. 6)20mのシャトル間隔で, 車椅子駆動を, 1分1シャトル増で6シャトルまで. 「結果」予備的試行では, 両足立ち上がりの方が片足立ち上がりよりATが高く, かつ両者ともトレッドミルの約半分の値であった. また, 車椅子シャントル走行は運動負荷として十分なスピードを生み出すことができず, AT測定は不可能であった.
ISSN:0034-351X