脳卒中片麻痺の退院時帰結と運動前野の関係
「目的」運動前野の障害は, リハ訓練効果に影響を及ぼしているとの報告が散見される. 今回, 我々は, 運動前野障害とその特徴および退院時帰結との関連を検討するため, 予備的研究として, 画像上での運動前野の同定法および障害領域の測定を行い, その信頼性を検討した. さらに運動前野に障害を認めた症例の臨床的特徴について若干の考察を加えた. 「対象」当院に2000年1月から2000年7月までに入院した中大脳動脈領域の脳梗塞患者22例の頭部CT像について検討した. 内訳は, 女性8例, 男性14例. 左半球障害11例, 右半球障害11例であった. 「方法」1. 入院時撮影した頭部CTにおいて, 領域...
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Veröffentlicht in: | リハビリテーション医学 2001, Vol.38 (suppl), p.S232-S232 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「目的」運動前野の障害は, リハ訓練効果に影響を及ぼしているとの報告が散見される. 今回, 我々は, 運動前野障害とその特徴および退院時帰結との関連を検討するため, 予備的研究として, 画像上での運動前野の同定法および障害領域の測定を行い, その信頼性を検討した. さらに運動前野に障害を認めた症例の臨床的特徴について若干の考察を加えた. 「対象」当院に2000年1月から2000年7月までに入院した中大脳動脈領域の脳梗塞患者22例の頭部CT像について検討した. 内訳は, 女性8例, 男性14例. 左半球障害11例, 右半球障害11例であった. 「方法」1. 入院時撮影した頭部CTにおいて, 領域を約30に区分してあるDamasioら(H Damasio:Lesion analysis in neuropsychology. Oxford Univ. Press, 1989)の標準断面図上に病巣をトレースし障害領域の部位と範囲を同定した. 特に運動前野の障害の有無を区別した. 2. 上記作業を同一画像について二人のリハ医が行い, 両者間の信頼性を検討した. 「結果」二人の読影者間の信頼性は十分に高く, 今回の方法が運動前野の同定方法として適当であると考えられた. 運動前野に障害を認めたものは9例であり, それらの症例では, 病変が大きく, Damasioらの標準断面図における3つ以上の区画にかかる病変であることがほとんどであった. |
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ISSN: | 0034-351X |