安静度表の功罪

我々の病院では, 約20年前より全科共通の, 安静度基準を定めて, 入院患者の安静度を管理してきた. 病院での基準は, 行動範囲, 食事, 配茶下膳, 洗面, 入浴, 洗髪, 排泄, 外来検査出し, 外出外泊, テレビの10項目を用いて, 1度, 2度, 3度A, 3度B, 4度, 5度の6段階に分類されている. 医師は, 入院患者に対して評価を行い, 安静殿指示を病棟看護婦に指示する, もしくは看護婦が患者を評価し安静度を決定し, 医師より承諾を受けている. 統一基準は, 医師サイド, 看護婦サイドともに簡便で便利である. しかし時代の流れとともに, 安静度基準の矛盾点も見受けられるようにな...

Ausführliche Beschreibung

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:リハビリテーション医学 2001, Vol.38 (suppl), p.S166-S166
Hauptverfasser: 真多俊博, 林晃, 西大左
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:我々の病院では, 約20年前より全科共通の, 安静度基準を定めて, 入院患者の安静度を管理してきた. 病院での基準は, 行動範囲, 食事, 配茶下膳, 洗面, 入浴, 洗髪, 排泄, 外来検査出し, 外出外泊, テレビの10項目を用いて, 1度, 2度, 3度A, 3度B, 4度, 5度の6段階に分類されている. 医師は, 入院患者に対して評価を行い, 安静殿指示を病棟看護婦に指示する, もしくは看護婦が患者を評価し安静度を決定し, 医師より承諾を受けている. 統一基準は, 医師サイド, 看護婦サイドともに簡便で便利である. しかし時代の流れとともに, 安静度基準の矛盾点も見受けられるようになってきた. しかし, この安静度表は, 全科共通のため, 循環器疾患, 呼吸器疾患, 血液疾患, 消化器疾患, 精神疾患, 泌尿器疾患, 皮膚科疾患, 運動器疾患, 産科婦人科疾患, など各科の実状にあわなくなってきていることも事実である. 当科(整形外科)でも高齢化社会の波を受けて, 対象患者の年齢層が高くなり, メンタルな面(老人性痴呆やノイローゼなど), での評価が不可欠となってきている. にもかかわらず, 改良の論議がないままに使用され続けている当病院の安静度表について, メンタルな状態を, 加味し改良せんと試みる現状について報告する.
ISSN:0034-351X