片麻痺上下肢に対する表面電極型8ch機能的電気刺激の効果

機能的電気刺激(以下FES)は四肢の機能再建を目的として行われる. 最近我々は山本が開発した表面電極型8ch FESシステムを使用し, 片麻痺患者のリハビリテーション治療を試みたので報告する. 対象は平成10年4月から脳卒中による片麻痺で入院した患者で, 本人の承諾が得られた17例(上肢7例, 下肢10例)である. システムは電源部, 刺激プログラムを内蔵したパソコンと携帯可能な刺激装置からなる. 電極は銀敷布製で, 上肢では前腕の6筋, 下肢では大腿, 下腿の8筋を選択して1回20分, 週5日間, 1~3ヵ月FES訓練をリハ中に施行した. 上肢のFESを施行した7例とも痙性の抑制が見られ,...

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Hauptverfasser: 川北慎一郎, 山本敏泰, 濱出茂治, 立野勝彦
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:機能的電気刺激(以下FES)は四肢の機能再建を目的として行われる. 最近我々は山本が開発した表面電極型8ch FESシステムを使用し, 片麻痺患者のリハビリテーション治療を試みたので報告する. 対象は平成10年4月から脳卒中による片麻痺で入院した患者で, 本人の承諾が得られた17例(上肢7例, 下肢10例)である. システムは電源部, 刺激プログラムを内蔵したパソコンと携帯可能な刺激装置からなる. 電極は銀敷布製で, 上肢では前腕の6筋, 下肢では大腿, 下腿の8筋を選択して1回20分, 週5日間, 1~3ヵ月FES訓練をリハ中に施行した. 上肢のFESを施行した7例とも痙性の抑制が見られ, 4例で把握動作が可能となった. また下肢FESを施行した10例中7例に予想より早期の歩行獲得が得られ, そのうち1例では下肢装具が不要となった. 現時点でのこの装置の問題点や利点および治療の適応につき考察を加え報告する.
ISSN:0034-351X