在宅脳卒中患者のリハビリテーションニーズ
「目的」今後の地域リハビリテーション活動, 維持期リハの在り方を検討する目的で, 在宅生活を送っている脳卒中患者がリハに対してどのようなニーズを持っているかを分析した. 「対象と方法」宮城県身体障害者更生相談所で平成8~10年度の3年間に在宅訪問を行った脳卒中患者102名(脳梗塞57名, 脳出血45名, 延べ120回)を対象とした. 訪問は医師, 保健婦, PT,OT,ST,CWなどからなるリハチームで行った. 対象の内訳は男性67名, 女性35名, 年齢は41~88歳(平均69歳)であった. 発症後期間, 家族構成, ADLを分析し, 訪問時に知り得たリハに対するニーズを検討した. 「結果」...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 「目的」今後の地域リハビリテーション活動, 維持期リハの在り方を検討する目的で, 在宅生活を送っている脳卒中患者がリハに対してどのようなニーズを持っているかを分析した. 「対象と方法」宮城県身体障害者更生相談所で平成8~10年度の3年間に在宅訪問を行った脳卒中患者102名(脳梗塞57名, 脳出血45名, 延べ120回)を対象とした. 訪問は医師, 保健婦, PT,OT,ST,CWなどからなるリハチームで行った. 対象の内訳は男性67名, 女性35名, 年齢は41~88歳(平均69歳)であった. 発症後期間, 家族構成, ADLを分析し, 訪問時に知り得たリハに対するニーズを検討した. 「結果」発症後期間は6ヵ月~28年, 平均4年で1年未満が15名いた. 家族構成は単身者が4名と少なく, 最高で8人家族, 平均4.3人と介護力に恵まれていた. ADLでは食事の自立が91%(箸使用56%, スプーン等35%)と最も多く, 短下肢装具, 杖使用での歩行可能者は60%であった. 更衣, 排泄, 入浴の順で自立度が低下し, 入浴自立者は7%に過ぎなかった. 障害期間が短い者ほど歩行に対する期待が強く, 長くなるとADL関連に対する要望が多くなった. 80%が機能を維持するために在宅でできる何らかの機能訓練を希望していた. 在宅訪問することが意欲を向上させ, リハに対する動機付けになった. 「結論」在宅脳卒中患者は在宅でできる何らかの機能訓練を希望する者が多かった. 在宅生活を維持するためには介護力に加え, 機能を維持するためのリハの場と動機付けが必要である. |
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ISSN: | 0034-351X |